当院のインプラント治療への取り組み
当院ではインプラント治療を中心とした包括歯科臨床を開業以来20数年取り組んでまいりました。国内の有名な先生方だけでなく、海外のスピーカーの先生に出向いてスキルを磨きました。ちゃんと症例を相談したり、医科の先生方にも教えを請いました。
自分で穴の拭けないことは初めからお断りするか他の施設を御紹介させていただいています。九州歯科大学口腔外科助手時代にご指導いただいた故梶山稔名誉教授にしっかり鍛えていただいたように思えます。当院には、他院でできない要望も多いように思います。しかし、医療にマジック、ミラクルはありません。歯科における最先端治療はほぼ自費治療に分類されます。もちろんすべての治療にあたりしっかりした診査診断が必須であり、しっかり自分の技量と専門学会でのコンセンサスにのっとり、ご相談に真摯に答えていきたいと思います。気軽にご相談ください。
当院のインプラント治療 即時インプラント
最近の患者さんのインプラント治療に対する要望は、審美的な機能回復と治療期間の短縮です。治癒期間の短縮については、究極は、イミディエートファンクション(Immediate function)です。
イミディエートは「即時」、ファンクションは「機能」を意味します。従来インプラント埋入の一次手術から上顎で約6ケ月、下顎で約3ケ月という治癒期間を設けるのが常識でした。それに対し、イミディエートファンクションは、手術をした当日に固定式の仮歯を入れて、軽い食事や発音に困らないようにする考え方です。今日では、インプラントのイミディエートファンクションの報告もみられるようになってきており、その日の内に食事を楽しむことも夢でなくなりつつあります。
日本人の場合、残存する骨が薄いことが多いので、イミディエートフォンクションの適応症例は、まだまだ限られておりますが、適応可能な患者さんにとっては素晴らしい福音となります。当院でも10年以上の症例もあり、適用については直接お口のなかを診せていただきご相談させていただきます。具体的に言うと、下図のように無歯顎に対して適用した症例のシェーマを示します。
最新鋭CT装置
インプラント治療を安全に行うために欠かせない、CTスキャン装置。レントゲン撮影の際、パノラマ写真とCTをマルチに切替えることができ、スピーディーな診断を可能にするため、最新鋭のCT装置を導入いたします。これにより、患者さんのお口(骨の厚さ・形状など)の状態を、これまでより正確に把握し、時間と治療コストを抑えることができるようになります。
コンピュータに映し出された 3D口腔内の画面
当院では、インプラント用に開発された3Dコンピューターシミュレーションシステムを使用しています。これは、CTにて撮影した数百枚の連続画像を処理し、患者さんの骨格を立体的に再現します。その立体情報に基づいて、インプラント埋入位置のシミュレーションができるので正確な診断と治療計画が可能になっています。
サージボーン
サージボーンは、Silfradent社(イタリア)が開発した、超音波振動によるピエゾエレクトリックサージェリー法を実施する手術用医療機器です。切削部分の長さ・深さを正確にコントロールでき、非常に精密な骨切り(Osteotomy)を可能にします。軟組織に損傷を与えず、手軽に安全に骨切削を行うことができます。
適応術式
- 抜歯
- 歯根尖切除
- サイナスリフト
- インプラント部位の下準備
- 矯正治療
- 歯内療法
- リッジエクスパンション
- 骨採取
- 骨成形・骨切り
- 義歯の下準備
- スケーリング・ルートプレーニング(SRP)
サージガイド
サージガイド-SurgiGuideは、SimPlantの治療計画データより作成される、光造型によるサージカルガイドで、治療計画通りの安心で確実なオペの実現を支援します。 症例にあわせガイドを支持するタイプがあり、多くの症例に適用が可能です。骨支持タイプには、骨モデルから制作することによって、オペ前にドリルのリハーサルを行います。 ドリリング位置と角度をコントロールするスタンダードタイプに対し、セーフシステム-SAFE Systemは、更にドリリング深度・インプラント埋入深度までコントロールできるタイプです。ストッパー付のセーフドリルを使用できます。 歯科インプラント用ドリルガイドとして日本で薬事申請済みです。
鎮静法
現代は、高齢化社会となり90歳を超える方が日常生活も何不自由なくおくられ元気に通院していただいている方は多数いらっしゃいます。それでいても、その方のもつ身体の予備力は、かかりつけの医師の方や周りのかたと相談しながら慎重にさせていただくのは、医療人としては当然のことです。卒業以来大学の口腔外科やいろいろな施設で研修を続けてきた経験上、今後さらなる注意が必要と感じております。日常診療のみならず、口腔外科おける小手術、インプラント手術や訪問歯科においては言わずもがなです。
当然診療室においては生体モニターももちろんのこと、酸素吸入器やAEDなど救急蘇生に関する機器や医薬品は装備しており、もちろん主治医の方々との連絡は必須にしております。
さらに、適応においては精神鎮静法(吸入鎮静法と静脈内鎮静法)が考えられ、必要応じて治療に使用ております。
マイクロサージャリー
マイクロサージャリーとは、マイクロ(=微小)サージャリー(=外科)、つまり微小外科のことです。患者さんが難症例で精度が要求される術式のとき、通常の目視による手術よりも、顕微鏡を覗きながら行って、安全にかつ精度を高める手術のことです。当医院では保険治療・自費治療を問わず、正確さが要求される治療において、積極的に活用しています。これにより、インプラント等のミクロン単位の精度が要求される手術でも、正確にオペを執り行うことができます。